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キトサンナノ繊維固定化細胞培養基材

キトサンナノ繊維固定化細胞培養基材 Tissue culture substrates on chitosan nanofiber matrices. 強力な細胞接着安定性を実現・新時代の細胞培養基材
 北海道曹達株式会社は、長年蓄積したキトサンの抽出および加工技術を活かし、(独)物質・材料研究機構、(財)東京都医学研究機構、(株)プライマリーセル、(財)北海道科学技術総合振興センターと共同で、キトサン・ナノ繊維を用いた細胞培養基材の開発に成功しました。現在医療・バイオ分野の研究者、医薬・化粧品メーカ等に向けてコスモバイオ株式会社からサンプルの無償提供と試験販売を行なっています。
 この細胞培養基材は、力二の外骨格から得られるキチンを処理し得られたキトサンから調製した数百ナノメートル径のナノ繊維を、24・48・96孔ウエル培養プレート、13mmφ等のガラス製カバースリップの上に固定化したもので、神経細胞、脂肪細胞等の接着・培養に適していることが確認されています。

 医療材料、創薬および化粧品開発等の分野では頻繁に動物実験が行われていますが、動物愛護の観点から、今後in vivoでの実験から細胞培養等in vitroでの実験への移行が求められています。実際、EU領域では、2009年3月に化粧品の安全性に関する動物実験禁止の各種規制が始まり、現在代替法が模索されています。
 キトサン・ナノ繊維固定化細胞培養基材は、細胞培養研究者からの要望が多い既存の細胞培養基材を改善できる可能性を秘めています。

開発したキトサン・ナノ繊維固定化細胞培養基材の特徴
(1) 特別な処理が不要で、取り扱いが容易。
(2) 神経細胞の接着・成長が良好で、活発な神経の伸長が見られる。
(3) 脂肪細胞は、長期間の接着が可能で、メタボリック関連研究にも応用可能。
(4) 既存製品では培養がむずかしい後根神経節移植片の培養が可能。


 本基材の有効性を知って頂く為に、医療・バイオ分野の研究者、医薬・化粧品メーカ、試験研究機関など多くの方々に、本基材のサンプルを2008年9月末までの期間限定で無償提供することに致しました。10月から試験販売を予定しております。
エレクトロスピニング法による キトサンナノ繊維の調整
細胞培養チップとは 細胞培養法は、医学・生物学の研究において最も汎用される実験法のひとつですが、近年、世界的に動物実験が縮小されるとともに、その代替法が模索される方向にあることから、従来の細胞培養法の更なる改良や、細胞チップなどの新たな細胞培養法を用いたハイ・スループットな実験法の開発が、基礎研究や医薬品開発をはじめ多方面から望まれています。
キトサンとは エビ・カニをはじめ昆虫・貝・キノコに至るまで、多くの生物に含まれる天然素材の「キチン」をアルカリ処理(脱アセチル処理)して得られる高分子多糖類です。キトサンの分子量や脱アセチル化度(キチンからキトサンへの変換率)を制御することで、より良好な生体適合性、生分解性など種々の機能性を発現します。
製法 当社は北海道産の新鮮なカニ(主にベニズワイガニの脚部)を原料にキトサンを抽出しています。このキトサンを、エレクトロスピニング法でナノ繊維化し、カバースリップあるいは各種培養プレートに固定化しました。
特長
キトサンナノ繊維を固定化した基材では、キトサンナノ繊維が細胞の足場となり、細胞の接着性が向上した結果が得られました。(ポリスチレン単独のプレートやガラス製カバースリップと比較)
ポリリジンやコラーゲンコートの培養基材と異なり、腐敗の心配がなく取扱いが容易です。
Case study 1 成体マウス後根神経節移植片培養データ

成熟マウス骨髄根神経節(DRG)の採取

断頭し、背部の皮膚を正中で切る(a)。脊柱を含む後背部組織を一塊として切除する(b)。実体顕微鏡下で腹側から脊柱を切り放し、脊髄を露出させ(c)、脊髄を取り除く(d)。後根神経節が顔を出すので、これらをピンセットで1つずつ取り出す。
Collagen typelまたはpoly-L-lysine塗布カバースリップには、基本的に後根神経節が接着せず、ごく少数接着してもその接着性は極めて弱く、神経節からの突起伸張も非常に軽微である。

一方、キトサン塗布カバースリップおよびキトサンナノ繊維固定化カバースリップでは、移殖片の接着が強固で移植片に含まれるシュワン細胞の遊走および後根神経節ニューロンの突起伸張が非常に良好であった。

キトサンナノ繊維固定化カバースリップ上での培養は、Collagen typelまたはpoly-L-lysine塗布カバースリップに比べ10倍以上、キトサン塗布カバースリップに比べ約6倍の突起伸張が認められた。
キトサン塗布
キトサンナノ繊維固定化
キトサンナノ繊維固定化培養移植片のS100(シュワン細胞マーカー)の蛍光二重免疫染色
キトサンナノ繊維固定化培養では、移殖片に含まれるシュワン細胞の神経節の突起伸張が顕著に認められた。

 【実験データ:(財)東京都医学研究機構 東京都神経科学総合研究所 渡部 和彦氏】

Case study 2 キトサンナノ繊維配向カバースリップ培養データ
S100(シュワン細胞)/vimentinの蛍光二重免疫染色
キトサンナノ繊維・無配向(Random=上3枚)、同・配向(Aligned=3枚)
シュワン細胞株IM32および初代マウス後根神経節分散培養のキトサンナノ繊維配向に対する親和力は非常に良好であった。また、配向繊維の軸方向に沿ってシュワン細胞、後根神経節ニューロンの神経突起がほぼ整列することが蛍光抗体法により確かめられた。
 
 【実験データ:(財)東京都医学研究機構 東京都神経科学総合研究所 渡部 和彦氏】

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〒059-0003 登別市千歳町2丁目12番地
TEL 0143-85-2088
FAX 0143-85-2988
担当:研究開発部 境
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